銀座楡の木法律事務所

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違法ダウンロードについて

2012年7月25日 by 銀座楡の木法律事務所 | CATEGORY:著作権法 音楽

最近,大きな事件の書面が書き終わり,ホッと一息ついたところです(しかし,すぐに次の締め切りが・・・)。

さて,最近,世間で話題になった法律といえば,著作権法かと思います。
違法ダウンロードが犯罪として処罰されることになりました(著作権法119条)。
(参考)「平成24年通常国会 著作権法改正等について」文化庁

法律家云々を抜きにして,一音楽ファン(マニア)として,「オ~ッ」となった改正です。
一般の方々もネット上で喧々諤々の議論をしていましたね。

実効性の有無や恣意的な運用への危惧などの問題はさておき,私としては,ミュージシャンやレーベルの稼ぎを減らす原因の1つである違法ダウンロードの刑事罰化は賛成です。
ただし,違法ダウンロードの刑事罰化と引き換えに,音楽業界は,適法なダウンロードを促す環境を整えるべく努力しなければならないと思います。

例えば,ダウンロードできる曲の増大。
権利関係の問題があるのは分かりますが,レコード会社直営を謳う着うたの販売サイトでも,旧譜の取扱い曲数があまりに少ない(着うた限定?)。
新譜(新曲)を売るのも重要ですが,懐メロが買えないようでは,音楽ファンの欲求を満たすことはできません。
レコード会社の方々には努力してもらって,旧譜(特に廃盤もの)の適法なダウンロード販売ができるようにしてほしいものです。
まあ,仮にそうなっても,私は,オリジナルのアナログ盤やCD盤を捜し求めるのでしょうが(笑)。

私の朝の目覚まし曲である“Eagle Fly Free”(by HELLOWEEN)が,まったりとした再録アコースティック・バージョンから,激しいオリジナル・バージョンに変わるのはいつの日か・・・。
(文責:弁護士 坂井雄介)

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